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コジュケイ
鳥類 ・ 狩猟鳥獣

コジュケイ

里山の穏やかな住人

基本分類

和名
コジュケイ(小綬鶏)
学名
Bambusicola thoracicus(基亜種。日本には基亜種のほか亜種テッケイ Bambusicola thoracicus sinensis も移入されたとされる)
分類
鳥綱 キジ目 キジ科 コジュケイ属
狩猟鳥獣としての区分
鳥類。 環境省が指定する狩猟鳥獣46種の1種。 日本には本来分布しない外来種であり、狩猟鳥獣であると同時に外来種でもある点が本種の特徴である。 ただし外来生物法上の特定外来生物には指定されていない(特定外来生物に指定されている鳥類はガビチョウ・カオグロガビチョウ・カオジロガビチョウ・ソウシチョウの4種のみ)。

生態

分布
原産地は中国南部。 日本へは大正時代(1910年代〜)に狩猟用として移入され、東京都・神奈川県を皮切りに全国各地で放鳥された。 現在は本州(北陸地方以北を除く)・四国・九州の積雪の少ない太平洋側を中心に留鳥として広く定着しており、北海道・沖縄には分布しない。
生息環境
標高1,000m以下の草原、雑木林、竹林、農耕地、平地から低山帯の下やぶが茂った環境を好む。 近年は住宅地周辺にも進出し、庭先や公園の茂みなどにも姿を見せる。
体サイズ
全長約27cm(体長20〜25cm程度)、体重は180〜350g程度。 ハトよりやや大きい程度の小型のキジ科鳥類で、キジ・ヤマドリよりも明らかに小さい。
活動時間
昼行性。 地上を歩きながら採食する時間が長く、繁殖期には夜明け前後から特徴的な大声で鳴き始める。
食性
雑食性。 植物の種子・果実、昆虫・クモなどの小型節足動物を地上採食する。
行動特性
平地から人里近くの藪・雑木林・竹林・農地周辺に生息し、住宅地にも進出して定着していることから、人為的に改変された環境への順応性が高い。 つがいまたは家族群(親子)でまとまって行動することが多いとされ、大きな群れは形成しないものの、単独よりも小規模な集団での行動が基本である。 繁殖期(4〜8月、年2回繁殖する場合がある)には「チョットコイ」と聞きなされる非常に大きな声で鳴き、体格に似合わない声量から俗に「警官鳥」と呼ばれたこともある。 日本に移入されてから100年余りで全国的に定着・増加した経緯があり、環境変化への適応力の高さを示す代表例として扱われることが多い。

狩猟情報

猟期
全国標準は毎年11月15日から翌年2月15日まで(キジ・ヤマドリ等と同様の標準的な猟期)。 猟期・規制は都道府県により異なるため必ず自治体の最新情報を確認してください。
主な猟法
銃猟(装薬銃・空気銃)、網猟(むそう網等)が用いられる。 わな猟によるコジュケイ捕獲は一般的でない。 猟区外では1日あたりの捕獲羽数上限が5羽までとされる場合がある。

判別ポイント

コジュケイは額から眼の上にかけて灰色(青灰色)の眉斑があり、頭部から胸元にかけて青灰色を帯びる。 背には暗褐色や灰色の虫食い状の斑紋、腹部は黄褐色で胸に赤褐色の斑紋が入る。 キジ・ヤマドリのような顔面の赤い肉垂れがなく、雌雄がほぼ同色である点が、雌雄で見た目が大きく異なるキジ・ヤマドリとの明確な相違点である。 体格も明らかに小さく(全長27cm程度、キジ・ヤマドリは全長60〜125cm)、この点でも容易に区別できる。 特に注意すべきはウズラ(Coturnix japonica)との識別で、ウズラは同じキジ科の地上性小型鳥だが個体数減少を受けて狩猟が事実上停止され、2012年の環境省第4次レッドリストで絶滅危惧II類(VU)、2013年には希少鳥獣に指定されて狩猟対象から正式に除外された非狩猟鳥獣である。 コジュケイとウズラはシルエットが紛らわしいが、コジュケイは頭部・胸元の青灰色と眉斑、やや大きい体格で区別できるとされ、判別に自信が持てない場合は捕獲を見送ることが安全策である。

人との関わり

農林業・生活被害
コジュケイによる農作物被害についての公的統計・数値は確認できない。 全国的に定着してから100年以上が経過しているが、農業被害が問題として大きく取り上げられている情報は確認できない。 外来種として在来種への影響は総じて小さいと考えられているが、例外的に伊豆諸島・御蔵島において、絶滅危惧種であるアカコッコとの間で餌資源を巡る競合の可能性が指摘されている。
利用
公的・学術資料での食味評価は確認できないが、キジ・ヤマドリに近い淡白で上品な肉質とされ、炊き込みご飯や水炊きなどで利用されることがあるという情報がある。 ただし専門的・統計的な利用実態の資料は乏しく、一般的な利用文化として定着しているとまでは言えない。
豆知識
体格に似合わない大声で「チョットコイ、チョットコイ」と鳴くことで知られ、この特徴的な鳴き声から俗に「警官鳥」と呼ばれたことがある。 大正時代に東京・神奈川で飼育されていた個体が逃げ出したのが定着の発端とされ、その後1930年代前後にかけて全国各地で狩猟目的の放鳥が盛んに行われたことで、現在の広い分布域が形成された。

出典

  1. 国立環境研究所 侵入生物データベース「コジュケイ」(取得日: 2026-07-04
  2. Wikipedia「コジュケイ」(取得日: 2026-07-04
  3. BIRD FAN(日本野鳥の会)「コジュケイ」(取得日: 2026-07-04
  4. 環境省「特定外来生物等一覧」(取得日: 2026-07-04
  5. 環境省「狩猟鳥獣の見分け方 〜誤認捕獲の防止のために〜(一部改定版)」(取得日: 2026-07-04
  6. 環境省 報道発表資料「国際希少野生動植物種の追加等について 及び 狩猟鳥獣の指定の解除等について に関する中央環境審議会答申について」(取得日: 2026-07-04
  7. 日本経済新聞「野生のウズラを希少鳥獣に 環境省、狩猟対象から除外」(取得日: 2026-07-04

猟期・捕獲規制・都道府県独自ルールは変更される可能性があります。実際の狩猟にあたっては必ず対象都道府県の最新の公式情報をご確認ください。

識別クイズで見分け方を練習できます。